雲竜渓谷(16/02/19)


 

記録者;大矢和樹(法2

 

 

 

○コースと時間

 

940瀧尾神社→1035ゲート→1105見晴らし台→1205雲竜渓谷→1215雲竜渓谷折り返し(氷瀑手前)→1230雲竜渓谷階段手前の河原にて昼飯、1245出発→1420ゲート→1450瀧尾神社→1530東武日光駅付近

 

 

 

○メンバー;太田貴之(商4)、上茂衡(法3)、内海拓人(法2)、大矢和樹(法2

 

 

 

○感想・行程等

 

今回の山行は、もともと北八ヶ岳・天狗岳に一泊二日の日程で遠征予定であったのが、天候不順が予想されたために、急遽その代替として実施されたものである。上さんに関しては、就活の関係で来られない予定であったが、急遽来られることになり心強かった。

 

八ヶ岳に行けなかったのは非常に残念であるが、やはり雪山であるから天気が悪ければ登ることを控えるのが当然であり、時にはこのような判断を下さなければならない時もあるのだということを再認識させられた。

 

 日光自体は、完全なる快晴で、ふもとからは男体山、大真名子山、小真名子山、女峰山、赤薙山の雄姿を見ることができた。昨年10月にも日光を訪れているが、また秋の山々とは違った趣があり、雪をかぶって白と黒の二色で構成される山は、より鋭く厳しく見える。

 

 日光駅から時間短縮のため、瀧尾神社まではタクシーを利用した。タクシー会社によって、どこまで奥に入ってもらえるか変わるらしいのだが、長い距離を歩くことは厭わないので、特に気にならなかった。道は、ところどころ完全なアイスバーンとなっていたが、基本的にゲートまでは、雪が申し訳程度に残っている、というくらいであった。その上、この日は非常に暖かったので、行きに凍っていた箇所も帰りにはほとんど融解していた。

 

 最初はとにかくひたすら林道歩きである。勾配も緩やかであり、ところどころアイスバーンになっていて滑りやすいこと以外には、たいして苦労することはなかった。ゲートに到着すると、道が二手に分かれていたので右側を進んでいった。少し歩くと、大きな橋が見えた。この橋以外に道はなさそうなので、とりあえず渡ってみた。だが、どうも不安だったので、立ち止ってあたりを見渡してみると、川の対岸、すなわち渡る前の側の嶺に沿って、道があるのを発見してしまった。ここで、ゲートで間違った方向に来てしまったことがわかったので、大急ぎで元に戻った。ちなみに、上記のコースの通過時間は、戻った時点での時間である。正規ルートに戻ってからは、また再び林道歩きになった。しかし、先ほどまでとは異なり、かなり勾配はきつめである。日蔭にはしっかり雪も残っていた。しばらく進むと、ついに林道から完全な雪道になった。しかしながら、この暖かさで雪はかなり解けていて、足元はフカフカというよりシャリシャリしていた。

 

 ある程度平坦な道の後、かなりきつい坂をよじ登るところが続き、個人的にはなかなか手間取った。雪が幸い、あまりついていなかったが、ついていればピッケル等をしっかり使わないと厳しいレベルであり、初心者は戸惑いそうである。渓谷間近の広間から、実際渓谷に行くための階段も、雪が氷ついており、かなり怖かった。慎重に行かなければすぐに転んでしまいそうである。

 

 今回新たに露呈した問題としては、沢の渡渉がかなり苦手であるということである。今回、4回ほど靴が水に浸かってしまう事態が発生し、そのせいで靴の中も靴下も水だらけになってしまった。替えの靴下を持って行って大正解という感じである。

 

 結局、気温も高く、どんどん氷柱が溶け落ちている状況を見て、渓谷はある程度進んだ場所で引き返すことにした。昼飯は、渓谷の開けた場所でとることにした。踏み跡を外れて、足を踏み入れようとしたところ、ずぼっと足がはまりそうになったりした。昼飯を食べていると、時折比較的強い風が吹いたりもした。風が吹くと、さすがにやや寒い。岩陰に隠れて風をよけたりもした。

 

 帰り道、階段を登り切って、下りが本格的になる前に、この日初、いや今シーズン初めてアイゼンを装着した。やはりアイゼンを付けると、滑りやすい個所でも抜群の安心感があって良い。ただしかし、雪が消えている箇所もところどころあり、アイゼンを傷めないか少々心配であった。

 

 渡渉をうまく行うには、やはりバランス感覚を養う必要があるということであろう。

 

 また、今回の山行は四年生である太田さんと登る最後の山行となった。ほとんどの山行に参加していた太田さんが抜けてしまうのは非常にさびしいが、太田さんから学んだ多くのことをこれからの活動に活かしていきたいと思う。

 

12:18 日光雲竜渓谷(撮影者:大矢)