妙義山(18/06/09)


 

☆天気

 

一日を通して快晴

 

 

 

☆コースタイム

 

0530国立(集合)===0740妙義神社0754---0759白雲山登山口---0851大の字---09130926---1048大のぞき---1228天狗岳(白雲山)---1241コル(デポ)1243---1252相馬岳1255---1303コル(荷物回収)1311---1355タルワキ沢出会---1418東屋1421---1438金鶏橋---1457妙義神社

 

 

 

☆行動と感想

 

登攀チームは夏の槍ヶ岳北鎌尾根登攀を今年の目標に掲げている。その目標達成のために訓練として、6月から7月にかけて登攀チームでいくつか独自にプランを組み、経験を積むことになっていた。今回の妙義もその一環として行われた。今回の訓練の目的は岩稜帯上の歩行に慣れることと懸垂下降の2点だった。どちらの技術も北鎌尾根には当然必要とされるもので、最低限のものである。

 

 

 

(登山口までのアプローチ)

 

早朝に大学の東キャンパスに集合して、OBの運転する自動車に乗った。この日はKodaira祭の一日目だったので校門には祭りの装飾がしてあった。自分は2年生になったのでこの祭りとは無関係になっていたが、1年前を少し思い出していた。

 

高速道路の途中でSAで休憩を1度して2時間ほどで妙義神社の周辺に到着した。

 

梅雨の季節だというのに天候はすこぶる良かった。日差しが強く、気温も高かった。

 

駐車場から見る妙義の山容はまさに岩山というかんじで、まるで中国の絵画にでてくるあの尖った岩山ような様子に見えた。

 

妙義神社の境内に入る前の道には長い階段があった。暑い中ひたすら階段をあがり、登山道にも入っていないのに汗が出てしまった。

 

登山口自体は少し見つけづらいかもしれないが、地図の看板があるのでそこで確認することができた。

 

 

 

(登山口から)

 

登山口からの道は木の根が張り巡らされていてやや歩きにくかった。湿っぽい地面で暑さも感じた。木が多い分、日光が入ってくることはなかったのでまだましだったのかもしれない。途中急な登りもあったが、難なく歩くことができた。そのうちに大の字への分岐が見えたので荷物を置いて大の字の展望がよい場所へ向かった。鎖があったので一人ずつ登ったがここはとくに難しくはなかった。

 

大の字から先はやや危険箇所もあるということで、ギアを装着することにした。辻から先は長い鎖が垂れ下がった岩場があり、ここがこの日初の難所だった。鎖を頼りにしなければ登るルートはいくつかありそうだったが、さすがに怖いので鎖に頼って登った。登った先には奥の院という妙義神社の施設がある。この長い岩場を越えてからは危険箇所の連続で上級者コースであるというのもうなずけるものだった。ビビリ岩では岩壁によっていなければ逆方面は断崖絶壁という道でとても恐怖を感じた。他にもいくつもの危険箇所があり、書ききれないほどだった。常に緊張感を保っていなければ命の危険があるような登山は今回が初めてだった。普段の縦走ではこのような意識で行ったことはなかったが、登攀で山に登るというのはこういうことだというのを身に染みて感じることができた。

 

白雲山手前にも龍の背のような岩があり鎖はあったものの、登っている最中は一瞬の気も抜けない登りだった。危険な岩場の連続だったが、登ってみると案外楽しく、一つ一つ登り終わった後には多少の達成感を感じることができた。

 

天狗岳の山頂を越えてから、一つ20メートルほどの下りの岩場があり、ここで懸垂下降の訓練を行うことにして準備をした。後続の2パーティに先に下ってもらってから訓練を行った。全員がすでに23回ほど実施しているので準備も比較的手際よく行えた。一人のメンバーが荷物を忘れて下降しかけたことを除けばほぼ完璧に実行できた。その後も歩きづらい道ではあったが前半に比べるとだいぶ簡単な道のりだった。

 

相馬岳の手前のコルでは荷物をデポし、ギアも外して、学生だけで山頂へ向かった。山頂からは同じ山域の山々を見え、遠くに浅間山も見えた。この周辺の山々は山梨・長野など山と形状が異なり前述したように中国の山のような形をしており、登るのには相当困難な山々に見えた。

 

今回の登山は岩場の歩きに慣れることが目標であったが、それ以外にも鎖を使った登りや懸垂下降の訓練も実施することができたので、登攀チームには大きな成果だった。個人的な感想としては登る前までは相当緊張していたが、登ってみると意外に楽しかった。恐怖感よりも登る楽しさの方が勝っており、危険箇所でも怖がることなく登ることができ、これからの自信になった。

 

09:35 撮影者:佐々木

10:36 撮影者:佐々木