磐梯山・猫魔ヶ岳(19/11/8-10)


☆天気

  11/89 晴れ

  11/10 曇り

 

☆コースタイム

  11/891日目):バスタ新宿2300===0425猪苗代駅バス停0450---0638スキー場登山口0650---0808天の庭0815---0839鏡ヶ池0857---0930沼の平分岐0940---0956弘法清水小屋1015---1043磐梯山1136---1200弘法清水小屋1205---1258中の湯跡1301---1327銅沼1338---1405裏磐梯スキー場---1433裏磐梯高原駅バス停1500======1602道の駅裏磐梯バス停1603===1607桧原西湖畔オートキャンプ場(泊)

 

  11/102日目):0540起床→桧原西湖畔オートキャンプ場0710---0729道の駅裏磐梯バス停0740===0747雄国沼登山道入口バス停0749---0855雄国沼休憩舎0907---1003猫石1015---1030猫魔ヶ岳1041---1052猫石1104---1135厩嶽山1145---1308厩嶽山登山口(解散)

 

☆行動と感想

   今回は部としては非常に珍しい東北地方での山行であり、私にとっても初めての経験となった。夜行バスで目的地まで向かうことにしたが、予約しようとした段階で残席は4つ。山行のメンバーは5人。やむを得ず一人が早い時間のバスで行き前泊することとなった。次回から高速バスを利用する際は早め早めの予約を心掛けたい。

   バスは予定より25分早く猪苗代駅に到着した。この時点で気温は0度。まだ駅は開いておらず、予想以上の寒さに震えながら防寒着を着込んだ。バスではほとんど寝られなかったメンバーもおり、つらいスタートとなった。登山口前で前泊したメンバーと合流。ちなみに格安の宿もあまり快適ではなかったらしい。それでも天気は快晴で、昇ってくる朝日に照らされた磐梯山は美しく、期待が高まった。

登山はスキー場の斜面を登ることから始まった。実はここが一番の難所であったように思う。スキー場としても利用したくないと思うほどの急斜面に加えて、普段より重量感のあるテント(詳しくは後述する)や寒さ対策などで荷物が重く、体力を奪われた。スキー場を登り切るとほどなくしていかにも、な火山地形の中に入り、岩肌の迫力に圧倒される。相変わらず急斜面が多かったが、どこを見ても美しい景色に慰められながら登ることができた。それほど高い山ではないがさすがは福島で、気温は低く、地面がところどころ凍っていた。頂上付近の木々は霜に覆われて真っ白。太陽に照らされて白く輝く枝と雲一つない青空のコントラストは圧巻で、まさに絶景であった。頂上に着いても風はほとんどなく、ゆっくりと沼などの眺めを楽しんだ。

下りは特筆すべきことはないが、銅沼は大変美しかった。また磐梯山中にはトイレがなく、下りでは長時間の我慢が応えた。無理せず早めに携帯トイレなどを利用するべきだったと感じた。ふもとは観光地で、素通りすることをつらく思いながらもバスに乗り込んだ。

幕営は平地のキャンプ場で行った。しかし事前のリサーチ不足から、到着は営業終了時間ぎりぎりだった。ともすれば泊まれなくなりかねない、反省点である。トイレは清潔、シャワーも利用でき、非常に快適であった。今回は同時に他の定期山行も行われていたこと、宿泊地がキャンプ場であったこと、5人という人数、などの理由からメンバーの私物である平地用のテントを使用した。山用のものと比べると重く持ち運びは辛かったが、5人いても十分に広いうえ防寒性も優れており、居心地が良かった。夕飯はシチュー。メンバーが火加減から気を遣い丁寧に作ったおかげか、とても美味しかった。

翌日も寒い朝だった。空には雲がかかっていたものの雨が降りそうな気配もなく、予定通り出発。登山道入り口の看板に書かれている地図にはにっこりと微笑む熊のイラストがあり、恐怖を掻き立てられた。遭遇しないよう熊鈴を鳴らしながら入山する。

しばらくはあまり登っている実感も湧かないほどなだらかな道であった。大きく穏やかな雄国沼を過ぎ、猫石に近づいたころから傾斜がきつくなった。猫石は猫が石に押さえられているように見えることから名づけられたそうだが、近くでそれを見て取ることはできなかった。時間に余裕もなかったため猫石でデポし、猫魔ヶ岳山頂に向かう。山頂に着いても空には厚く雲がかかったままで、前日と比べると少し物足りなさを感じた。猫石に戻って荷物を回収し、厩嶽山前で最後の登りを迎える。その後の下り道は地面に落ち葉が厚く降り積もっており、足の衝撃を吸収してくれた。途中で太陽も顔を出し、色鮮やかに照らし出された秋の山は天国のようで、気づかぬ間に召されたのかとさえ思った。ただ落ち葉によって足元の段差は見えなくなっており、私自身派手に転んでメンバーに迷惑をかけた。下りも常に気を抜かずにいなければと反省した。

帰りの交通手段がばらばらだったため、登山口で解散した。そのころには空はすっかり晴れ、磐梯山の雄大な姿が望めた。個人的には自分の分担層にを持ちきれないなど体力の不足を痛感させられたが、交通手段の確保等、遠いからこその注意点も見つかり、全体的に天気に恵まれて充実した山行であった。

☆写真

銅沼(11/9 13:30 撮影=山下)

二枚目:磐梯頂上付近から山頂方向(11/9 10:37 撮影=山下)