水根沢谷(19/09/01)


 

☆天気

 

曇り

 

 

 

☆コースタイム

 

9/1 0825奥多摩駅0835===0850水根バス停---0915沢の合流地点0930---1130最初の小屋---1525林道復帰1600---1645水根バス停1715===1730奥多摩駅

 

 

 

☆行動と感想

 

 沢登りの初回は4月で、その後6月に甲武信ヶ岳の東沢へ行く計画が立っていたが、悪天候により中止、その後もメンバー間での日程調整が難航し、結果的に2度目は9月となってしまった。間が空いたので装備や持ち物に漏れがあるのではと心配になったが、全員忘れ物はなかった。

 

 予定通りのバスに乗り、水根バス停で降り、概念図を頼りに沢への合流地点を探す。地図にも載っていた休憩所には「合流地点はここから150m(?)上流」との案内があった。案内通り登ったが、私有地に入るらしく工場などもあったため、進入するのがためらわれた。しかし、後ろから来たパーティーがそこへ入っていったため、おそらくそこであっているのだろうと思って入り、奥の岸から沢に合流した(①)。

 

 前回の沢と比べて、水深は深く、流れも速く感じた。前日や当日の天気に違いがあったことも作用しているのかもしれない。はじめのころはひざ下ぐらいまで水に浸かった。

 

 最初の難所は2条CS3m滝(②)で、上の岩に乗るのに苦労した。その後は滝壺が徐々に深くなっていき、水面からの見かけ上の高さと水底からの実質的な高さの差が大きくなっていった。

 

 おそらく3m5mの2段の滝であったと思うが、5mの滝では高巻きを余儀なくされた。足場となる地点(右岸)には、過去に設置されたであろうスリングがぶら下がっていたため、そこにカラビナをつけて通過した。スリングの耐久性は不安だったので、頼りすぎないくらいがちょうどいいだろう。

 

 11時半過ぎになると、左側に小屋が見えた(③)。この辺りまでは、自分たちの居場所を把握していたが、次第にわからなくなってきた。チェックポイントに「半円の滝」があったが、結局どれが半円の滝なのかわからなかった。

 

 後半の滝壺はさらに深さを増し、推定で150cm以上の水深があった(④)。水に浸かりすぎて寒くなってきたので、なるべく水に入らないように避けつつ、主要な滝は水に入って登ることにした。

 

正確に現在地がわからない、また思った以上に時間がかかっていることなどから、二俣までは行かず大堀沢付近で林道に合流した(⑤)。合流地点で靴を履き替え、下山を始めた。林道に特に危険な地点はなく、一時間もかからず元の水根バス停まで戻ってこられた。

 

 アクセスがいいことや、林道に合流してからの下山にあまり時間がかからないことから、水根沢は沢登りの練習に向いていると思った。ロープを出さなければならない地点もなく、登りがいのある滝も多くあった。

 

 今回は時間の空いた2回目の沢登りだったので、課題も多くあった。一つは現在地点が途中からわからなくなってしまったことだ。概念図には滝の特徴なども記されていたが、不慣れなために、よくわからないものもあった。高さなどの特徴で滝を明確に区別できるようにしたい。

 

 技術面では単純に時間がかかっていた。二俣までは行かなかったにも関わらず、林道への復帰がコースタイムとさほど変わらなかった。練習の意味合いもあったため、時間をかけてしっかり練習することも大事だが、そもそものコースタイムの下山時刻が17時過ぎなので、もう少し急いだほうがよかったかもしれない。これも正確な現在地がわかれば、ペース配分も考えられたであろう。

 

 また、装備面でも改善の余地があった。今回は3人とも上下レインウェアを着て、ザックカバーをかける雨天時の装備であった。しかし、レインウェアとザックカバーはともに、表面の耐水性はあるものの隙間から入った水が抜けていかず、体が重くなることも多かった。そのため、これからはなるべく水が入る隙間のない服装が望ましい。ザックカバーも水が溜まって邪魔なだけなので、ザックの外側を防水するのではなく、ザックの中のものをビニール袋などで防水したほうが良い。

 

 これからの季節は沢へ行くのが、難しくなってくると思う。もしこの山行が今シーズン最後になってしまった場合でも、今回と前回の記録をしっかり読み返して、経験値がリセットされないようにしたい。

 

 

沢への合流地点(9/1 09:25、撮影=宮川)

 

「2条CS3m」の滝9/1 09:55、撮影=宮川)

 

小屋(9/1 11:33、撮影=宮川)

 

 

水深がおそらく150cmの滝壺(9/1 13:44、撮影=宮川)

 

林道復帰地点から沢を見下ろす(9/1 15:24、撮影=宮川)