沼津アルプス(19/02/16)


 

☆天気

 

晴れ

 

 

 

☆コースタイム

 

沼津駅0840===0915多比バス停---1000多比口峠---1013大平山---1026多比口峠---1115鷲頭山---1148志下峠---1225志下坂峠---1305徳倉山1320---1357横山---1420八重坂峠---1500香貫山---1556黒瀬バス停1559---1611沼津駅

 

 

 

☆行動と感想

 

 自分にとっては今季初の低山山行であり、雨男なだけに天候が心配だったが当日はよく晴れてくれた。とはいっても、車窓から見た富士山には雨が降るサインとされる笠雲がかかっており、やはり油断はできないと思った。

 

 バスには三つほど登山者グループが乗っており、みな多比バス停で下車した。バス停は住宅街にあるため登山口がわからず彷徨っていると、地元の人が教えてくださった。山に入るまでのコンクリートの舗道が長く、途中にはミカンの段々畑があった。

 

 多比口峠までは登りが続くはずだが、あまりつらかった記憶がなく、会話を楽しみながら登れた。理由の一つとしては、20kgの歩荷を忘れてきたメンバーがおり、このメンバーのザックをほかのメンバーのものと順番に交換していたことが考えられる。歩荷の徹底を心掛けたい。

 

多比口峠で稜線に合流した。そこから大平山へ行く途中で眺めのいい場所があり、富士山がよく見えた。写真を撮るメンバーもいたが、自分はこの先もずっと見られるだろうと思い、撮らなかった。しかし、結局富士山がきれいに見えたのはここぐらいであった。富士山と海を同時に視界に入れながら歩くのが理想的だったが、富士山のほうは樹木に視界を遮られていた。それでも海はずっと見えており、景色に飽きの来ない山だと思った。

 

どちらから行ってもタイムがあまり変わらないコースというのは、平坦な道の可能性もあるが、多くの場合はどちらから行っても同じだけの登りと下りがあるというものである。今回も後者であり、各ポイントに到着するまでに小さなピークを何度か越えた。先にも述べた通り樹木が茂っており、露出した木の根の上を歩くことが多かった。

 

鷲頭山の頂上で平重衡の「終焉切腹の場」を示す不思議な看板があった。何が不思議かといえば、平重衡は奈良で死んでいるはずなのである。しかし、ほかに案内もないため、先に進んだ。

 

志下峠に下っていく途中で中将宮と呼ばれる祠があり、こちらには詳しい案内があった。伝説によれば、奈良への引き渡しを拒んだ重衡が自害したのがこの場所だという。生存説でなくむしろ死が早まる異説は珍しく、興味深かった。

 

志下峠~志下坂峠~徳倉山の間は樹木の量が減り、眺望が開けてきた。ところどころに展望台を示す看板があり、海を臨みながら休憩をとることができた。徳倉山も見晴らしがよく、陽もよく当たるので15分ほど休憩した。この辺りから行動のペースが遅くなってきた。

 

標高が徐々に下がっていき、メンバーの中でももうゴールだという雰囲気が生まれつつあったが、当然ながら計画ではこの後に香貫山に登らなくてはならない。頭では理解しても疲れていて一度車道に降りてしまったらもう一度登ろうとは思えない。八重坂峠の時点で多数決をとれば確実にバスに乗ることになると思ったが、心身ともにトレーニングだと思い再び山を登って行った。

 

香貫山はゴルフの練習場などもあり、山頂近くにも車道が通っていた。登山客以外にも多くの人がいて、さらには猫もいた。人に馴れているため、警戒心がない。癒されながら山を下った。

 

もう少しで黒瀬、というところで五重塔が目に入った。戦没者の慰霊の場になっているらしいが、休憩所と小さな公園が併設されていた。童心に帰って、遊具で遊んだ。すごくたのしかった。バスを一本遅らせることになった。

 

黒瀬に下るとそこは市街地であり、駅からのアクセスの良さを感じた。自分は約束があったので行かなかったが、ほかのメンバーは下山後にハンバーグで有名な「さわやか」へ行った。普段山では起こらないイベントやめったにないものがあるため、飽きがこず最後まで楽しく歩くことができた。来年以降も低山のリストに入れていいと思う。

 

 

多比口峠―大平山間の見晴らし台から富士山を望む(2/16 10:24,撮影=坂本)