☆天気
曇り
☆コースタイム
5/18(1日目):0840韮崎駅集合→0850===1002瑞牆山荘1015---1100富士見平小屋1145---1320瑞牆山1335--1445富士見平小屋(泊)
5/19(2日目):0200起床→富士見平小屋0240---0325大日小屋0330---0410大日岩0410---0510砂払ノ頭0515---0600金峰山0630---0645砂払ノ頭0645---0805大日岩---0805--大日小屋0820---0845富士見平小屋0905---0920瑞牆山荘0935===1050韮崎駅(解散)
☆行動と感想
まずは筆者自身の反省であるが、ザックにシュラフを詰めるのを忘れて国立駅まで到着してしまった。曲がりなりにも高校時代から山に登っているにも関わらず初めての大失態である。前泊するだろうと思ってシュラフを詰めずじまいのまま、結局前泊はせずに朝家でバタバタし、確認を怠ったまま駅に向かってしまったのである。時期が違えば山行不参加にならざるを得ない重大なミスである。朝、韮崎駅で集合して指定されたバスに乗り、1時間ほど揺られて瑞牆荘近くに到着した。天気は曇りだが、先日の雲取山確定合宿での雷雨を考えると贅沢は言えなかった。
瑞牆荘からコースタイムで50分弱登るとすぐにテント場に到着。テント場までの行動時間ならほぼ過去最短なのではと思った。テントを設営して、最低限の荷物を持って瑞牆山へ向かった。道中は大きな岩が多く、手を使って登ったり、鎖を掴んで登る局面も他の山より比較的多いと感じた。思ったよりコースタイムをまく、ということもなく予定通り昼過ぎに、瑞牆山山頂に到着。たくさんの中高年の登山客で賑わう中「あっ、これはこれは〇〇さん!お久しぶりです!」といった会話や「あの方のFacebookのお友達」といったような言葉が飛び交い、今や時代は山オフ会なのかと自らの情報弱者ぶりを思い知らされた。話が逸れたが、山頂からは様々な大きな岩(稚拙な表現と知識のなさを痛感している)が望めて、曇りでさえなければ、さも空中庭園かのような最高の景色が望めたことと思い、やや残念であった。ピストンで富士見小屋に戻る。
夕食はにゅうめんであった。筆者は寝袋を忘れたため、この日は手持ちのサバイバルシートを体に巻いて眠りについた。しかし、サバイバルシートの保温性能は頼りなく、比較的気温が高くなりつつある五月半ばの夜でなければ凍えてしまっていたかもしれないと思い、自分のミスの重大さを痛感した。これが秋冬シーズンならば自分1人が危険のために参加できず、結果的に他のパーティメンバーに多大な迷惑をかけてしまうことにつながるため、装備の準備段階からチェックを徹底していくべきだと思った。また、時間に余裕を持って行動するという原則もまた再認識しなければならないと感じた。
翌日の朝はパンと羊羹を胃に詰め込んで出発した。富士見小屋を出て、大日小屋を過ぎたあたりで、1人の部員が腹痛に襲われた。この時、近くに大日小屋があったため日中ならば小屋に駆け込んで用を足せばよかったのだが、早朝のため視界が悪く小屋が発見できなかった(金峯山からのピストン帰りに気づいたが大日小屋はやや谷底にあったため、ヘッドライトなどで捜索することはやはり困難であったと思われる)。そのため、その部員は他の部員から携帯用トイレをもらい、用を足した。遠くで用を足す彼のヘッテンが早朝の暗闇に仄かに灯る、幻想的な光景であった。この間待っている部員は寒空の下で待機していたが、もっと寒い思いをしている彼のことを思えばどうということはなかった。大日岩を過ぎて、砂払ノ頭に出る手前では急登に残雪が重なっていたため、軽アイゼンを履いて登った。アイゼンの用意にやや時間がかかったのは練習不足である。ここを越えると大きな岩を目印として稜線に出た。天気も良好で、岩の連なる山々を望んでの稜線歩きはとても気持ちが良かった。筆者の地元の、海岸沿いの切り立った大きな岩壁をどことなく想起させる風景で、海岸をもイメージさせる山の風景の懐の深さを感じた(感性次第ではあるが)。金峯山頂はあまりに風が強く、風景を見るどころではなかった。ピストンで富士見小屋に戻る。
今回の山行は富士見小屋でのデポがあったため、全体的に軽い、やや緩やかな山行であった。反省点としては、夏合宿などを考えるともっと山行にトレーニング性を持たせても良かった、という声があった。山のルートや荷物の兼ね合いを考えると無理もできないが、できる範囲で歩荷なども含めていけるといいと思う。
金峰山頂から富士山を望む(5/19 6:29 撮影=岩本)
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