雪上技術訓練@富士山(20/02/01-02)


☆ 天気 

一日目:晴れ 

二日目:晴れ 

☆ コース 

一日目:富士山駅===中の茶屋---馬返し---佐藤小屋→雪上訓練 

二日目:起床→雪上訓練(六合目あたり)→佐藤小屋---馬返し---中の茶屋===富士山駅 

☆ 行動と感想 

今年から雪山班に加わる私は、ピッケルの使い方や滑落停止の方法を学ぶため、豪さんとともにネイチャーガイド・リス代表の野中径隆さんの主催する雪上技術訓練に参加した。富士山に登るのは初めてで、頂上まで行くわけではないが、いつも他山から眺めている山に登るのはワクワクする。一日目富士山駅に集合して、野中さんやほかの参加者の方々と顔合わせし、車で中の茶屋まで向かった。我々2人以外に学生はいなかった。茶屋以降の車道は雪が積もっていて車では進めない状況だったので、中の茶屋で下車し、準備して歩き始めた。馬返しまでは一時間ほどの歩きやすい雪道を進んだ。馬返しからしばらく進んで、アイゼンをつけた。雪は深かったが、トレースが着いていたので進みやすかった。天気が良く、麓の湖や街が綺麗に見えた。15時頃に佐藤小屋に到着した後、小屋の外に荷物を置いて一日目の訓練を開始した。 

小屋のすぐ近くの雪で訓練を行った。かなり積もっていて雪の量は十分だったが、雪質はかなり柔らかく、踏み込むと沈む感じだった。一日目はピッケルの持ち方、斜登行、初期制動の練習をした。特に斜登行の方向転換時の方向転換時ピッケルの扱い方は参考になった。それから、明日に備えてピッケルのクロスボディの持ち方を練習した。どんなときも咄嗟にこの姿勢になれるよう練習したい。メインは明日の訓練なので、初日はそこそこに引き上げて小屋に入った。小屋では夕食前に、登って来る間に撮影した全員の歩き方のビデオを見て、改善すべき点を指摘してもらった。自分の歩き方を後ろから見る機会など無かったので、とても参考になった。自分は足の土踏まず側に余計な力がかかっているのが分かったので、これから改善していきたい。人それぞれ歩き方が違って、見るだけでも力のかかり方やバランスなどがわかり、興味深かった。その後、夕食を食べて就寝した。夕食はサラダ、鍋、揚げ物等様々な料理が出てきて、大満足だった。小屋泊は初めてだったが、とても良い環境で熟睡出来た。

 2日目は朝食を食べた後、六合目辺りまで登り、訓練を行った。雪質は小屋の近く同様柔らかいところが多かったが、一部固く滑りやすい箇所もあったので、そこで滑落停止訓練を行った。最初は尻もちをつけた状態から停止する訓練だったが、その後頭から滑った時など、様々な姿勢からの停止訓練をした。自分の想定以上に姿勢を整えている間に下まで滑り落ちてしまうのが驚きだった。色々な状況を想定しての実践的な訓練をすることが出来て、今後もしものことが起こっても落ち着いて対処できそうだ。12時頃に訓練は終わりになり、小屋に戻った。各自で昼食をとったのち、下山となった。16時頃中の茶屋に戻り、車で富士山駅まで送ってもらって解散となった。

 山行としては小屋泊かつペースもゆっくりで楽なものだったが、アイゼンの着脱やアイゼンを付けての歩行になれる事が出来て良かった。今回の訓練で学んだ事を糧に、これから冬山チームの一員として頑張っていきたい。また、冬の富士山に在学中に登ってみたいという目標も出来た。たくさんの経験を積んで、目標に近づけるよう努力していく。

1日目の訓練風景:撮影者 松尾康弘様
1日目の訓練風景:撮影者 松尾康弘様
2日目の訓練風景:撮影者 同上
2日目の訓練風景:撮影者 同上