スノーシュー体験@戦場ヶ原(18/01/27)


 

☆天気

 

 

 

 

☆コースタイム

 

東武日光駅0935==1045三本松茶屋1120---1135赤沼茶屋1140---1145赤沼分岐---1220戦場ヶ原展望台1240---1300小田代ヶ原展望台1310---1330弓張峠---1435小田代橋---1510湯滝1515---1520湯滝入口バス停1530---1615三本松茶屋1704===1805東武日光駅

 

 

 

☆感想

 

 私自身以前はかなり多くの記録を書いていたが、上級生になり記録を書く回数がめっきり減っていたため、久々に筆を執るのは実に久々であると同時に、在学中おそらく本稿を以って最後になる。

 

 今回は、登山というよりハイキングである。白銀の世界を気ままに探索し、雪と戯れるという意味合いが強く、おそらく企画者もそのような意図があったと思う。しかし残念ながら企画者は今冬猛威を振るうインフルエンザの流行の波に呑まれ参加できず、代わりに私がCLを務めることになった。

 

 当日であるが、東武日光駅に降り立った際には天気は悪くなく、晴れ間が覗いていたが、バス乗車中にたちまち天気は悪化の一途をたどり、いろは坂に差しかかるころには横殴りの雪が降っていた。バスは中禅寺温泉バス停で一旦小停止していたので、下車してみると雪はそれなりに強く、ハイキングを敢行できるか怪しいレベルであった。気温も麓では-4℃であったが、中禅寺温泉の温度計は-10℃を指し、その寒さを物語っていた。

 

 三本松バス停で下車する頃には雪は小康状態になっており、どうやらハイキングを実施することができそうでほっと胸をなでおろした。まずは、三本松茶屋へ赴き予約していたスノーシューを借りることになった。さすがに茶屋の中は暖かい。やや出発が遅れた原因といえるかもしれない。スノーシューは既に外に用意されていた上、親切にスノーシューの履き方までご教示いただき、茶屋のご主人のご厚意に感謝した。初め、慣れているアイゼンを装着して歩行した方が安定するのではないかと感じていたが、実際に装着してみるとある程度エッジが効くうえ、足を動かしやすいうえ、なによりフカフカした新雪場を歩行する際に大いにそのありがたさを痛感することになる。

 

 まず、三本松茶屋を出て赤沼茶屋を目指した。視界不良で戦場ヶ原方面はほぼ何も見えず、至近距離にそびえたつ男体山も確認することができなかった。また、赤沼茶屋までの道は国道120号線を歩く形になるため、雪は少ない。しかしながら、断続的に降り続いているので、隣を車が通り過ぎていくと地面に積もった雪が巻き上げられる局面はあった。赤沼茶屋付近には、東屋があり小休憩するにはちょうど良いスペースであった。

 

 赤沼茶屋を出ると、本格的な雪道になった。途中分岐までは、右手に小川の流れを眺めながら進むことになる。この日の戦場ヶ原は-10℃を下回っていたが、凍ってはいなかった。道は、踏跡がしっかりしており、踏み固められていたので非常に歩きやすかった。時々、新雪状態の個所に足を踏み入れると、それはそれで快感であった。

 

 戦場ヶ原の展望台で長めの休憩を入れ、昼食をとった。みんな雪と戯れることに夢中なので基本的に昼食をとろうとしない。ちなみに、この展望台にはベンチがあったが、残念ながら大半は雪の下に埋もれてしまい利用できなかった。ある意味めったにできない良い経験である。

 

 小田代ヶ原展望台付近にはトイレが設置されていたが、こちらは冬季使用不可であった。冬季使用不可と決められているから使用できないというより、周囲に大量に雪が積もっており物理的にドアが開かないため利用できないというような様相であった。小田代ヶ原を後にし、弓張峠を目指した際問題が生じた。初め、弓張峠を通り過ぎてしまったのである。やや標高が下がったので怪しいと思い、地図コンパスで確認したところ、手前の分岐で曲がるべきであったことがわかり、元の位置に戻るなどした。原因としては、案内が雪で見えない、あるいはそもそも弓張峠と書かれていなかったこと、また分岐らしき道は確認していたのだが、トレースがほとんどなかったため違う道であると勘違いしたことが挙げられる。

 

 弓張峠から約20分間はほぼ踏み跡がない状態で、新雪ラッセル状態であり、ここでやや時間をとられてしまった。視界はある程度効き、かろうじてほぼ消えているにしても薄く踏み跡が確認できたため迷うことはなかったが、そうではなかった場合、付近はほぼ森林地帯であり、道を誤る危険性は大きいと考えられるため、注意が必要であると感じた。

 

 その後は、それまでの道と変わらず、比較的踏み固められた雪の上を歩くだけなので、特段難しいことはなかった。しかしながら、小田代橋から湯滝までの道は、木道の上に雪が積もっている状態であり、誤って木道の上から外れるとかなり深く雪に埋もれてしまうような箇所は多々あった。しかしながら、小田代橋付近から湯滝まで、遊歩道の脇を流れる小川は非常に赴き深いものであった。また、湯滝は氷結しておらず、壮観であった。

 

 湯滝バス停から、三本松バス停まではおよそ2.5キロであり大した距離ではないが、想像以上に時間がかかってしまった。雪ゆえであるのか、雪に慣れておらず疲れていたのかは定かではない。三本松茶屋に帰ってくると、非常に身も心も温まる梅茶をいただいた。みな、合わせて名物の湯葉を食べたりして思い思いにバスを待った。帰り際、茶屋の裏に出ると少し視界が良くなり、うっすらと男体山の雄姿を拝むことができた。

 

 しかしながら、山は緑で青々している季節もあれば、多彩な色に身を包む季節もある中で、すべてをモノトーンで表現してしまう冬という季節が織りなす世界観ほど、神秘的なものはないと改めて感じた山行であった。

 

(12:31 撮影者:大矢)