天気
快晴、比較的強めの風
コースタイム
2/12: 沼津駅0820===0845多比バス停0850---0930多比口峠---0942大平山0950---0959多比口峠---1040鷲頭山1049---1120志下峠---1145志下坂峠1152---1223徳倉山1240---1300横山峠---1320横山1328---1342八重坂峠---1424香貫山1435---1512黒瀬バス停1518===1530沼津駅(解散)
行動と感想
今年度から実験的に企画された春季低山山行は訓練山行という位置づけのものであったが、本縦走においては新規に非常に良い景色を楽しむことのできる訓練用の山域を開拓できたという点で価値があるものとなった。
当日朝東海道本線に乗り、ほとんどの人々が熱海で降りていく中その先の沼津駅まで向かう。駅前のバス停より登山口近くへのバスに乗ると、ほとんど人は乗っておらずもう一組登山グループがいた程度であった。本縦走の舞台となる沼津アルプス山域はすぐ近くに市街地が形成されており、入山した多比バス停側から香貫山及び黒瀬バス停に向かっていく道のりにおいても常に片側に市街地が見下ろせるような状況であった。市街地はこの山域と駿河湾に挟まれるような形で作られており、山道からの海と町が一体となった景色が良い。
入山する登山口は町中を抜けて比較的急な舗装路を登っていったところから始まっており少しわかりにくい。第一の山である大平山へはピストンで向かったが、コースタイム的には短時間で行き来できるものの急で少し岩ばっており面倒であった上、当の大平山山頂は木々で囲まれている。よってその隙間からチラチラと町が見える程度という最悪の眺めであったため少し損したような感があったことは否めない。とはいえ訓練山行であるため景色景色と欲を出すものでもないと割り切ればさほど気になることもなかった。むしろこのあたりから強めの横風を感じ始めたため、荷物をあおられてバランスを崩すまいということのほうに意識が行っていたように思う。多比口峠から鷲頭山までの道のりは大きめの岩々と時折のアップダウンによって成っている。事前の情報収集からもルート全体を通して標高が低いながらも激しいアップダウンがある分楽々走破というわけにはいかないということが伺えたたが、それを実感するような道のりであった。鷲頭山では先ほどの大平山とは違い快晴の空がこれでもかというくらいに見渡せたのに加え海が一望できたため、大平山に対してのヘイトが更に高まってしまった。
この鷲頭山を抜けた先から徳倉山までの道のりには複数の展望台と称した地点が点在しているのだが、これらは本縦走のハイライトと言って間違いない。駿河湾、それに面した街並みに加えその背後に山が連なっているという欲張りセット、それに加え当日は雲がほとんどない圧倒的な快晴という好条件が重なったことで、まさにお手本のような絶景であった。普段まったく絵など描くことはないが、この景色ならば是非描きたいとすら思わせる100点の景色に少し強いリアルな海風が相まって、いい雰囲気である。可能であればもう一度訪れたい。
徳倉山で昼食を兼ねた休憩を取りその後も先述したようなアップダウン多めの道のりを進んでいくと、一度八重坂峠周辺で舗装道路へと出ることとなる。大きな登山ザックを背負い車や歩く人々とすれ違いながら道なりに進んでいき、道路を渡ったところで再び山道に戻るが、ここからはかなり整備されている。特に香貫山周辺は周辺住民の方々が散歩がてらに登ることができるようになっているようで、途中ベンチや公園なども設置されており母親に連れられた小さいお子さんでも疲れることなく登っていく様子であった。しかしここまでで決して短くない行動時間と荷物の重みでかなり体力を消耗していた我々の姿は、ある意味ではのどかな香貫山の様子にはまったくにつかわないものであったに違いない。最後の休憩地点である香貫山で休憩をとったのちそのまま黒瀬バス停まで下山し、行動終了となった。
全体として1時間超コースタイムをまくことができ、ペースとしては悪くなかったのではないだろうか。全体を通して強い風が吹きつけており、荷物があおられないように多少注意を払う必要があることを除けばルートとしても困難な部分はなく、アップダウンの具合も訓練山行にはもってこいである。訓練が故に一定の重量のザックを用意したため、苦も無くというわけにはいかなかったが、新たに素晴らしい景色を持つ山に巡りあうこともできたため大満足の結果であった。
駿河パノラマ台より(11:13 撮影者:福家)
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