焼岳(22/09/11)


〇メンバー

山下(CL、商4)、半澤(SL、社4)

 

〇天気

9/11 晴れ

 

〇コースタイム

9/11: 上高地バスタ09:40---10:05田代橋---11:50焼岳小屋12:00---12:20中尾峠---12:50焼岳(北峰)13:10---14:40中の湯温泉旅館15:20===15:35中の湯バス停15:40===15:55上高地バスタ(解散)

 

〇行動と感想

本山行は下級生合宿(奥穂高)が終わった直後に連続して実施されたもので、参加者は下級生合宿を引率した上級生2名となった。急遽計画された山行だったためコースタイムに余裕が無く、上高地に荷物をデポして急いで登ることに決めた。本山行を付け加えた理由としては、奥穂高が思った以上に余裕で物足りなさを感じたことや、天気が良かったことが挙げられるが、この時は焼岳までの距離や標高差を甘く捉えてしまっていた。

 

田代橋を渡って歩いていくと焼岳の全貌が明らかになり、初っ端から火山特有の威圧感を受けた。さらに樹林帯は蒸し暑く、あっと言う間に体力も奪われていったが、合宿の後で行動食や飲料水が減っていた私にとっては大きな痛手だった。水や食料は上高地で補給することも可能だったが、奥穂高で慢心していたせいか十分な補給を怠ってしまった。撤退も頭に浮かんだが、焼岳小屋が樹林帯を抜けた先にあったので、そこで水や食料を購入することに決めて先を急いだ。

 

登山道の途中には長いハシゴや鎖場も現れた。高度感があってやや緊張したが、奥穂高の岩場で三点支持を練習したこともあって問題なく通過できた。合宿の経験を早速活かすことができて良かったと思う。私は主にクライミングで岩場を経験してきたが、一般登山道に現れる岩場は少し勝手が違うと感じた。後者は登山靴のため使える足場が限られ、ロープでの確保も無いために行動は慎重になる。また、奥穂高ではアプローチシューズを履いている人も見かけたが、今後ジャンダルムのような岩場を通過する際は選択肢に入れてもよいと思った。

 

岩場を抜けて少し歩くと焼岳小屋に無事到着した。昼食を楽しむ登山客で賑わっていたが、私たちには時間が無かったため、水分を購入しただけで焼岳小屋を後にした。山頂付近に近づくと登山道にも噴気孔が現れ、火山ガスの臭いも強くなり始めた。浮石も増えて足の置き場には少々手間取ったが、無事に焼岳の北峰に立つことができた。南峰の方が標高が高いようだが現在は通行禁止なので、山頂の標識は北峰にあった。山頂からは霞沢岳や西穂高岳を望むことができた。

 

その後は温泉を目的に中の湯方面に下ったが、先輩は足裏を、私は腿裏を痛めてしまったため、下山にも大変苦労した。症状が悪化する前に下山しようと急いだため、コースタイムの半分程度で目的地の温泉旅館に到着でき、結果的に温泉に入る時間も確保できた。靴を脱いで確認すると二人とも症状は軽く、何とか無事に山行を終えられた。さらに、偶然通り掛かった車に乗せて頂いたため、バス停まで歩かずに済み、予定よりも早く上高地に戻ってくることができた。私は温泉で少しのぼせ気味だったので、この厚意は有り難かった。

 

反省点としては、合宿後の疲労などを考慮せずに安易に焼岳を計画してしまった点が挙げられる。焼岳も含めると最終日のみで30km弱の距離を歩いたことになり、荷物をデポしても無理のある計画だった。長い距離を歩き通したことは自信には繋がったものの、1日に歩ける距離や標高差を把握しておく方が計画を立てる段階で間違いが無いと思った。しかし、焼岳に登頂できたことや中の湯の温泉に入れたことは良い思い出になったので後悔はしていない。天候にも恵まれ、合宿も含めて充実した山行であった。

展望台から焼岳北峰を望む(9/11 12:15 撮影者:半澤)