燧ケ岳(23/09/23-24)

◎メンバー

田村(CL・装備、社2),清水(SL、社2),吉田(食料、法1),大枝(記録、商1),淺香(経3)

 

◎コースタイム

9/23

鳩待峠12:13---12:53山ノ鼻13:10---14:11竜宮小屋14:21---14:43見晴キャンプ場(2時間30分)

 

9/24

見晴キャンプ場6:29---7:55沼尻休憩所8:13---9:46ミノブチ岳9:49---10:09俎嵓10:33---10:36燧ヶ岳11:11---11:14俎嵓11:37---12:13熊沢田代12:12---12:44広沢田代12:45---13:35尾瀬御池(7時間6分)

 

◎行動と感想

9/23

 この日は尾瀬御池で集合し、バスで鳩待峠に向かった。朝の東京は雨だったので天気は不安だったが、北関東に行くにつれて徐々に晴れ、尾瀬も曇りだったのでその点は安心した。鳩待峠では田村先輩におごって頂き、600円の高級アイスクリームを食べ、その後入山。山ノ鼻までは尾瀬ヶ原へと至る緩い下り道が続く。道は東京電力により管理されており、ほぼ全区間に新しい木道があるので大変歩きやすい。登山客というよりハイキング程度の恰好の人とも頻繁にすれ違う。山ノ鼻で小休憩ののち出発すると、道は尾瀬ヶ原へと入る。さえぎる木もなくなり、天気も霧雨となり寒くなってきたので防寒着を着る。ただ道は平たんでしかも歩きやすいため、予定より早く竜宮小屋に至り、トイレ休憩をとる。竜宮小屋を出ると福島県に入るが、そうすると木道が一部腐食するなど、やや道の管理状態が悪くなった。しかし平地なのに難なく進み、見晴キャンプ場に到着。この日は全く登っていないため、登山というより前泊という感覚であった。山荘で受付を済ませテントを張る。テント場は平たんで石も少なく、テントが張りやすい。ただ気温が低くなってきたので、早々テントに入る。まだ16時前だったので、せっかくという事で淺香先輩から天気図を頂き、16時から天気図記入に挑戦する。天気図を書くのは2014年の夏以来9年ぶりなので、やや緊張する。ただ当時と違い、数年前に肉声から人工合成音声に変わったらしい。果たして16時になり聞いてみると、読み上げはいたってスムーズであった。人工音声感は全く感じず、NHKの技術に驚く。はじめの各地の気象の部分は簡単だったが、そのあとの等圧線、前線を記入する部分が難しい。何とか記入してみたが、先輩や同級生などの突き合わせても違う部分がいくつかある。淺香さん曰く、今日はイレギュラーな配置が多く、難しい方だということ。練習を積み、もう少し難なくかけるようになりたい。天気図の会が終わると夕食調理である。夕食はトマト鍋だが、具が多く、鍋は満杯である。実際に完成して食べてみると疲れていることもありかなりおいしかった。清水先輩がウインナーをたくさんもってきて頂いたのも良かった。調理後はちょうど日没となる18時半ごろに就寝する。通常、山のテント場ならばそろそろ静まり返る時刻である。ところが、外がどうも騒がしい。19時から自然観察会が行われるようだ。ただ、その観察会自体は40分で終わり、音もそれほど気にならなかった。しかし、その後は隣のテントのおじさん同士の会話が非常にうるさい。おそらく数メートルしか離れておらず、普通の声で会話するので、内容も丸聞こえである。これでは寝られない。結局寝落ちできたのは、そのおじさんらが寝た21時過ぎであった。尾瀬ヶ原は山というキャンプ、ハイキングの場としての性格が強いのだと実感した出来事であった。

 

9/24

 5時代後半に起床。まずは湯を沸かしアルファ米を食べる。アルファ米を食べるのは白馬岳以来約2か月ぶりだが、これがなかなかおいしい。朝食の片づけ後は撤収を始める。既に支度を始めているテントもあるが、まだ寝静まっているものも多い。小屋でチェックアウトの手続きをし、小屋を出発。最初の区間はわずかなアップダウンはあるものの、基本森の中の道である。ただ木道ではないので、昨日に比べると歩きにくい。1時間ほど歩き、尾瀬沼の近くに至ると、一気に視界が開けた。左側にはつきぬけるような青天を背景に燧ヶ岳がそびえ、右側には陽光を受けきらびく尾瀬沼が水をたたえる。周囲の平原ではススキが涼風にたなびいている。絶好の秋晴れである。尾瀬沼を出ると本格的な登りとなるので、ここでトイレを済ませ出発。そこまで危険な道ではないが、まずまずの勾配が連続するうえに、岩も昨夜の雨で湿っており非常に歩きにくい。必死の体で1時間半ほど登ると、森林限界を超え稜線に出た。すると一気に眺望が開ける。そのまま尾根道を上り、爼倉に到着。すると6人ほどのOBの方と会えた。前にいるのか後ろにいるのか不明だったが、先に着いていらっしゃったらしい。軽く挨拶をする。そして前神さんはすでに燧ヶ岳に至っていると聞き、荷物を置いて燧ヶ岳に向かう。標高でいうと70mほど下り、80mほど登るだけなので10分程度で到着した。燧ヶ岳の山頂で、前神さんとも合流。OB複数名と記念写真を撮る。それにしても景色が良い。南を望むと、赤城山、前橋、高崎の方まで見え、ちょっと東に目を向けると奥日光の山々が連なる。そして北側には谷川岳、奥只見など越後山脈の山々が続いている。これこそ絶好の秋晴れだ。記念撮影を終わると先ほどの細い道を通り、俎庫まで戻り、荷物を回収。OBの方々と別れの挨拶をし、下山を開始する。あとは下山するだけとある種気を抜いていたが、この道が登山時に通った道よりはるかに歩きにくい。植物が茂っていて足元が見えにくい上、日陰なので道に泥水がたまり沼のようになっているのである。途中一部の区間は木道があったが、かなり腐食が進行しており、足で踏むと木の板が動く部分もある。大変危ない。また、途中かけられていた木製の階段も一部の踏み板が抜けており、結局階段の横を慎重に進む。途中木道が新しく整備されている区間もあるにはあったが、わずか100mほどだった。事前に道の荒れ具合などの情報を察知しておく重要性を認識した。ただ天気自体は極めて良かったので難儀しながらも予定通り下り、尾瀬御池のロッジに到着した。尾瀬御池には小嶋さんがいらっしゃり、コーラをおごって頂き、昔の山岳部の話などを聞いた。それを完全に再現するのは無理そうだが、自分もより体力をつけたいものである。尾瀬御池からは路線バスに乗ったが、ここから路線バス、鉄道で国立まで6時間半もかかる。疲れている中列車を乗りつぎ、夜8時半に無事国立駅に到着した。